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リレーコラムRelay column

リレーコラム

山の頂上の障害者

休みの時、よく松山城に登りに行きます。ある日松山城の頂上で車椅子に乗っている障害者を見ました。びっくりしました。歩けないのに、山も登れますか?ほんとに凄いと思いました。
日本での二年間の生活で、一人でスーツを着て鞄を持って車椅子で自走して会社に行く人を見たことがあります。母親が知的障害の娘を連れて川に沿って散歩するのを見たこともあります。
その時先生とこんな会話があった。日本の障害者は中国より多いですか?よく見ますね。先生は日本にもう20年以上もいる中国人、日本の大学の先生です。それを聞いたら
「違うよ、中国の障害者はみんな家の中にいるから外で見ることが少ない。中国の障害者達もしどこに行きたい時、とても不便でしょう?車に乗せるも大変です。坂や階段とかも大変です。だから家だけで生活するのです。」
その会話の後、私はお爺さんの弟のことを思い出した。おじいさんが知的障害者です。私が子供の頃、村の人たちはよく
「お前のおじいさんはバガだ。」
と笑われました。私はいつも石を拾ってあの人達に投げました。おじいさんは学校に行ったことないです。ずっどお爺さんと生活しています。でも私にとても優しいです。私は学校を卒業して何年も経つのに。今実家に戻る時、おじいさんは必ず
「学校休み?成績はどう?」
と聞きます。
私の国にはおじいさんみたいな障害者が多いです、みんなバガと呼んでいます。それを聞いたら悲しかったです。

そして先生がある知り合いの日本人の母親の事を教えてくれました。その母親には一人の知的障害者の息子がいます。ある日この話を言いました
「神様は私がやさしいと思っているから、私がこの子をちゃんと世話できるから、息子をくれた。息子は神様からの贈り物です。」
その母親が偉いです!
先生は
「日本の政府はそんな家庭にお金を助けてあげました、そして障害者達に対する施設がある、生活の技能を教えるだけじゃなくて、できれば仕事の技術も教えます。障害者はこの世界で自分の力で生きていく努力をします。」

私は日本で視覚障害者に専用の道路、デパートで車いすに乗る人専用のトイレ、車椅子に乗る人に専用の車も見ました。色々なバリアフリー設計を見ました。ほんとに驚いて感動しました。これは日本の発達の証拠です。
日本で研修のお陰で、色々勉強になりました。母国に帰ったら、私のおじいさんみたいな障害者が仕事できるように、健康な人みたいに社会で生活できるように、太陽の下で笑顔を出すように頑張ります!

(韓 昌英/えひめ介護ネットワーク協同組合/社会福祉法人白寿会 介護老人福祉施設 白寿荘)

※2021年度、愛媛県外国人技能実習生受入組合協議会では、県内の技能実習生を対象とした日本語作文コンクールを実施しています。韓 昌英さんの作品は優秀賞に選ばれたものです。
愛媛県中小企業団体中央会HP http://bp-ehime.or.jp/
なお、作品集は愛媛県国際交流協会でも閲覧することができます。

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