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リレーコラムRelay column

リレーコラム

日本へ来てからの私の生活

私は今まで日本に10ヵ月ぐらい住んで働いているベトナム人です。日本に来て、たくさんの日本人と交流ができ、日本の文化もいろいろ体験しました。
日本に来て、最初にベトナムと異なると思ったのはあいさつする文化でした。日本人は人に会ったらいつも「おはようございます」とか「ごめんなさい」と言います。その時は人に尊重されている気がしました。親切にされてうれしかったです。日本に来るまえにベトナムでも日本のあいさつ文化について聞いたことがありましたが、自分で体験はもっとすてきに感じました。日本的なあいさつ文化がベトナムでも広まってほしいと思いながら、出勤する毎日が楽しくて誰かにあったら「おはようございます」と大きい声であいさつをするようになりました。

しかし、3ヵ月ぐらい経った時に新型コロナウイルスが発生しました。感染拡大を受けて、私の会社の営業活動も大きく影響され、仕事がなくなりました。長期休みだと聞いた時、私はとても心配でした。その時、会社の人は組合の先生を呼んで私たちにベトナム語で休の間の給料を説明してくれました。私の会社は私たちに給料の80%を払ってくれます。そして、外国人の私達も日本政府から寄付金の10万円をもらいました。コロナウイルスは想像以上の猛威を振るい、私達は買い物以外、町に行けない生活をしました。その数ヶ月の間、工場長は毎日私達のところにきて、検温をして、みんなの健康を確認してくれました。同僚の日本人もよくマスクや消毒液や野菜などをくれました。いつもの笑顔で「頑張ってね」、困ったことがあったら、いつでも言ってね」と声をかけてくれました。コロナのウイルスの時代に困っているのは私達だけではないでしょう。大変な時期にみんなの大変にもかかわらず、家族を離れて遠い国で仕事をしている私達に日本の政府、会社、周りの日本人は支援や激励の手を差し伸べてくれました。そこにはお金を稼ぐ目的以外のことを人生の目標にして、毎日を最高の日々にしようと努力する自分がいました。チェスプレーヤーのロバート・バーン氏は「人生の目標は目的がある人生を送ることだ」と言いました。コロナウイルスの関係で、仕事がなく、私にはたくさんの時間ができました。毎日日本語を勉強したり、好きな本を読んだり、ヨガをしたりキュウリなどの野菜を育て家庭菜園も楽しんだりしています。私は今の暮らしに特別な価値があると感じます。私達は家族と一緒に住んでいませんが孤独ではなく、お金も満足に稼ぎませんでしたが、幸せだと思います。これから私にいろいろな困難を克服する力を与えてくれるでしょう。

今、私の会社の状況は少しよくなり、週に2~3日は出勤できるようになりました。「おはようございます」とあいさつが言える日が増えてきました。「お疲れ様」と言う時にはコロナウイルスが早く収束してほしいと心から願っています。

(グエン ティ オアイン/中四国経済交流事業協同組合/株式会社母恵夢本舗)

※2021年度、愛媛県外国人技能実習生受入組合協議会では、県内の技能実習生を対象とした日本語作文コンクールを実施しています。オアインさんの作品は優秀賞に選ばれたものです。
愛媛県中小企業団体中央会HP http://bp-ehime.or.jp/
なお、作品集は愛媛県国際交流協会でも閲覧することができます。

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